learneng’s blog

はじめまして。英語の勉強法についてのブログを始めました。 私は日本で育った純日本人です。TOEIC965点、英検一級と工業英検一級を持っています。勉強法を自分の備忘録としてまとめます。他の人に役立つかわかりませんが、訪問いただけるとうれしいです。

「トリスタン・イズー物語」を教材に中世の世界に行き英語学習

「トリスタン・イズー物語」を教材に中世の世界に行き英語学習

お久しぶり(数年ぶり?)です。今回は、最近した英語の勉強について書きます。    私は、仕事や私生活がうまくいってないからか、現実逃避の癖があり、違う世界に浸りたくなるときがあります。それを助けてくれるのが英語の読書です。今回も一冊の本から充実したときを過ごすことができました。参考になればと思い、行った内容をここに書きます。

・英語学習の型    本の選定には、英語学習者として実益も兼ねたいので、次のことを重視します。  (1)邦訳本を入手できること  (2)英語の原本または英訳本を入手できること  (3)(2)の本を朗読した音源を入手できること    (できれば要約版(abridged)ではなく、完全版の(unabridgedすべての文を朗読したもの)sであること。)  (4)(1)~(3)のものを安価で入手できること  (5)一冊で完了した物語であること(すなわち、適度な長さであること)

 上記の条件を満たす本の探し方はそれほど難しくありません。書店でよさそうな邦訳本を選び、インターネットでその英訳と音源を探してみて、それらがあれば採用という感じです。

・今回の内容    今回トライした本は、「トリスタン・イズー物語」です。上記の(1)~(5)は次のような感じでした。

(1)邦訳本  今回は、ブックオフで次の邦訳本を108円で入手しました。今、amazonで中古で送料込みでも数百円で入手できます。 トリスタン・イズー物語 (岩波文庫) – 1985/4/16  ベディエ (編集), 佐藤 輝夫 (翻訳) https://www.amazon.co.jp/dp/4003250311/

(2)英訳本  英訳本は、amazonで約1,500円で購入しましたが、今、同じ本をamazonで見つけることはできませんでした。その代わり、私が好きなレーベルであるDover Publicationsの Dover Booksシリーズからも出ていました。本文も私が入手した本と一緒でした。Dover Booksの本には価格がかなり手ごろなものが多いです。今回のお値段はなんと217円!(送料別)。  The Romance of Tristan and Iseult (Dover Books on Literature & Drama) (英語) ペーパーバック – 2005/2/18 J. Bédier (Adapter), Hilaire Belloc (翻訳)  https://www.amazon.co.jp/dp/0486440192/ J

(3)英訳本を朗読した音源  音源については、LibriVoxから無料で入手することが多いです。今回もLibriVoxにありました。残念ながら全編朗読ではなく、要約版(abridged)のみでした。  https://librivox.org/tristan-and-iseult-by-joseph-bedier/

(4)安価で入手できること  お値段の話ばかりで申し訳ないですが、これらの教材を総額1,000円以下で入手できました。このような環境は、英語の学習にとてもありがたいと思います。やる気次第でいろいろ学べますね。

 (5)一冊で完了した物語であること  これについては、邦訳本・英訳本ともに1冊で物語が完了しています。また、今回選んだ「トリスタン・イズー物語」は19章からなり、本英訳本の本文は203ページ。よって、平均して一章当たり11ページです。  一日一章と決めることで、日々の読書・学習のよいペースメーカーにできます。「邦訳本を読み、次に英訳本を読み、わからなかった単語を調べて英語本に書き込む」ということを毎日行いました。一日当たり2時間位でできました。

 なお、本の選定において本の内容についてはあまり深く考えずに、偶然の出会いを大切にしています。とくに、今回利用した岩波文庫にある作品は世界から選りすぐられたものばかりであるので、どの本を選んだとしても、何かしら得られるものがあると思います。

 ここで、この本について少し解説します。作者は中世研究家(medievalist)、文学史家(literary historian)、詩人であるJoseph J. Bédier(1864-1938)です。古代(1200年ごろ)のフランス詩等を再構築して物語とし、1900年に出版しました。一緒に媚薬(philtre)を飲んでしまったコーンウォールの騎士トリスタンとアイルランドの王女イズー。愛することを運命づけられた二人の悲しい恋物語です。

・英語の表現

 ここからは、英語の表現について書きます。

 日本文にも英文にも昔の表現があり、それが中世の世界に私をいざなってくれたと思います。 例えば、こんな表現です。

日本文 「およろしいとも、そこの生きている人々の国へ、おつれしてまいりましょう。その時刻は近づきました。悲しみも悦びも、十分飲みほしたではございませんか。」

英文 ”I will take you to the Happy Palace of the living, Queen! The time is near. We have drank all joy and sorrow. The time is near.”

 本を読んでいるときは、日常を離れて中世の世界に行くことができました。

 また、単語にも古い表現が多く、辞書で調べると、(文)や(古)の表記がされているものが多かったです。例えば、次のような表現がありました。

harlot 売春婦、rapine強奪、ward ~を保護する、valour武勇、dolorous悲しい、hearken to ~に耳を傾ける、fray口論、wax wrath激怒する 

 自分の勉強用で恐縮ですが、単語等の調べた表現を今後ここに書くことができればと考えています。 ・終わりに  私はエンジニアであり、正直、文学等は苦手であまり興味のない分野でした。しかし、(現実逃避と?)英語勉強用に、このような読書を続けていくうちに、自然と文学を読み終えることができ、そのたびに少しづつ視野が広がる(というより、自分の中に現実逃避の場が形成される?)のを感じるようになりました。カフェでこの本を読んでいると、フランス人の方から「なぜ、その本を読んでいるの?」と話しかけられ、ちょっとした会話をしました。こんな出会いもあるのですね。

PS. 現実逃避の理由:結構頑張って仕事をしているつもりですが、公務員であるため、出世に仕事の成果が反映されなく、年功序列である現実に気づき、疲れ始めたことが一つの理由です..。これからも、自分の納得できるように仕事を頑張っていくつもりです。仕事の疲れはこのように上手コントロールしてききたいです。お読みいただきありがとうございました。